試し読み
電子書籍

発達障害の子どもの自己肯定感をはぐくむ本

親だからできる“二次障害を防ぐ”8つのサポート

「ダメ」「どうしてできないの?」が子の自信喪失を招く。うつ・ひきこもりなどの将来のつまずきを回避する“個性の認め方・育て方”

フォーマット

著者
ジャンル
出版年月日 2021/08/15
ISBN 9784804763743
判型・ページ数 4-6・96ページ
ご注文はこちら
Amazon Kindle
楽天Kobo
BookLive!
honto 電子書籍ストア
Apple Books
Google Play Books
ヨドバシ.com
ebookjapan
 紀伊國屋書店 Kinoppy
内容紹介
目次
著者について

「ダメ」「どうしてできないの?」という否定の言葉が子の自信喪失を招く。子供の世界に入って同じ体験をし、信頼を築くことから始めよう。うつ・ひきこもり・ゲーム依存等の将来のつまずきを回避する“個性の認め方・育て方”。

はじめに

Part1
思春期のSOS
子どもの自己肯定感を高めれば、将来のつまずきを防げる
 こんなことありませんか?(子ども編) 
発達障害の特性による問題がストレスとなり、心身に現れる
 こんなことしていませんか?(大人編) 
「ダメ」「どうしてできないの」否定の言葉が子どもを追い詰める
 二次障害のメカニズム 
成長とともに生きづらさが増え、自己肯定感を失い、うつ状態に至る
 セオリー・オブ・マインド 
思春期に「他人の考え」の存在に気づくため、苦しむようになる
 二次障害の回避①
まず発達障害自体を理解し、起こりやすい問題を予測する
 二次障害の回避②
「ボクはダメ」は赤信号。大人の助けで10代を乗り切る
ギフテッドと発達障害
早期に気づいて、適切な対応をすることで、得意分野で花開く可能性が大きい

 Doctor’s VOICE
父親が「2E」であることも多い。ギフテッドには家族の支援が必要

Part2
親子の信頼関係は築けている?
わが子の個性を認め、自己肯定感のベースをつくる
 共同注意①
同じ世界を共有することが、親子関係の第一歩
 共同注意②
子どもの視線を追いかけ、親から子どもの世界に入っていく
 わが子の世界 
同じ体験をすることで、子どものもつ豊かな世界を感じる
 親子の信頼関係①
診断名だけで判断せず、目の前のわが子をちゃんと見る
 親子の信頼関係② 
過干渉・不干渉ではなく、助け舟を出しながら見守る
 親子の信頼関係③
親の不安や焦りは悪影響。親自身の自己肯定感も高める

 Doctor’s VOICE
発達障害のある子のきょうだいは大丈夫?

Part3
自己肯定感を育むための8つのサポート
子どもに夢をもたせ、得意分野で生きられるように育てる
 サポート① 心構え 
二次障害予防だけではない。社会を生き抜けるように手助けを
 サポート① 解説 
「普通がいちばん」から解放し、社会に踏み出す自信をもたせる
 サポート② ルールづくり 
ルーティンの時刻を固定し、家庭生活のルールをつくる
 サポート② 解説 
実行機能の弱さを生活ルールで補う
 サポート③ 暴力の禁止 
親が知らずにしている暴力を自覚する
 サポート③ 解説 
暴力を・当たり前・にせず、家庭を安心できる場にする
 サポート④ ほめ方 
ほめる基準をたくさん設けて、本人にわかるようにほめる
 サポート④ 解説 
ほめられることで達成感と効力感を得られる
 サポート⑤ 手助けのしかた 
本人の特性を理解し、上手に助け、よりよい方向に導く
 サポート⑤ 解説 
叱るのではなく、がんばりを認め、視野を広げる
 サポート⑥ 興味の発見 
いろいろな経験をさせ、興味を引き出すお膳立てをする
 サポート⑥ 解説 
役に立つかどうかは脇に置き、広い度量で見守り続ける
 サポート⑦ 思考力の育成 
本、映画などの文化資本に触れさせ、思考力の基礎をつくる
 サポート⑦ 解説 
成功談に触れて、夢をもつことを教える
 サポート⑧ メンターづくり 
親の理解を超えるときは、知識・経験のある大人に任せる
 サポート⑧ 解説 
先を見通し、前に進むために、その道の先輩を目標にする

 Doctor’s VOICE
父親の教育参加は一歩引いておおらかに構える84

Part4
親の余裕が大切
支援機関を利用し、サポートを受けながら子育てする
 支援機関 
福祉サービスを利用し、親の負担を軽減する
困ったときに頼りたい!
発達障害のある子と家族を支援する機関
 学校との交渉 
子どもへの対応のしかたを、先生と打ち合わせ、共有する
 医療機関との連携 
専門的な支援を受けることで、二次障害を予防する

 Doctor’s VOICE
仲間外れ、SNS経由の性被害……
思春期の女の子へのケア

おわりに
参考資料
  • 宮尾益知 ミヤオマストモ

    小児精神神経科医・どんぐり発達クリニック院長。医学博士。
    東京生まれ。徳島大学医学部卒業。東京大学医学部小児科、自治医科大学小児科学教室、ハーバード大学神経科、国立研究開発法人国立成育医療センターこころの診療部発達心理科などを経て、2014年にどんぐり発達クリニックを開院。専門は発達行動小児科学、小児精神神経学、神経生理学。おもな著書に『発達障害の治療法がよくわかる本』『発達障害の親子ケア』(講談社)、『夫がアスペルガーと思ったときに妻が読む本』『発達障害の人の「私たちの終活」』(河出書房新社)、「旦那さんはアスペルガー」シリーズ(コスミック出版)、『この先どうすればいいの? 18歳からの発達障害』『アスペルガータイプの夫と生きていく方法がわかる本』『対人関係がうまくいく「大人の自閉スペクトラム症」の本』『かんしゃく、暴力、反抗、無気力…。うちの子、どうしちゃったの?』(大和出版)など多数。