ASD、ギフテッド、ADHD…、それぞれ異なる発達段階がある。定型に合わせるのではなく、自分を理解し、好きになり、周囲とうまくやっていく――。社会性を育むために、発達の段階を踏まえてわが子をサポートしていく方法
はじめに
Part1 発達障害のある子が?学校や社会でつまずく本当の理由
空気が読めない、勝手なふるまい……クラスで浮いてしまう
卒業後に自立できず、社会生活が成り立たない
人づきあいが困難な特性をもつASD、ギフテッド、ADHD
大人になったときの自立のビジョンをもつ
「みんなに合わせる」のではなく他者と調和していくこと
言語獲得以前にできる親子間の身体的な交流が身につきにくい
発達障害の子は他者の心に気づくのが遅い
自分と他者の心について学ぶ機会が不足している
Part2 親が発達段階ごとの壁を越えるサポートをする
発達段階の違いをふまえ、社会性不足をサポートする
ほうっておいても社会性は育たない。適切な段階でサポートが必要
定型発達の子でも社会性の育成が困難な時代に
地域社会が失われたいま、家庭と学校の役割も変化した
科学的な根拠に基づく心の教育で非認知能力(EQ)を伸ばす
人には生涯にわたり安定的なアタッチメントが必要
Part3 自分を理解し、好きになり、他者とうまくやっていく
親は「ドラえもん」になって家庭で社会性を底上げする
同じものをいっしょに見て、ひとつの世界を共有する
鏡のように、相手のまねをし、心と体を調和させていく
ものを介して、お互いに注意を向け合う
周囲をうかがい、他者の気持ちを参照する習慣を身につける
子どもの気持ちと行動を親が実況中継して自覚を促す
相手のいる場所に座り、相手の心をイメージする
その役になったつもりで演じてみる
自分の得意、苦手を知り、自分がどんな人かを理解する
よいところもわるいところも認め、自分を正しく捉える
ほめられることで人の役に立てると思える
みんなのやり方を参考にし、新たなことに挑戦していく
投げ出さずに継続し、毎日の経験を積み重ねていく
自分の強みを引き出し、苦手を理解してもらう
ADHDでは薬物療法も併用。学びのベースを整える
もし親が誤った対応をし、信頼の基盤が壊れていたら……
おわりに