「ダメ」「どうしてできないの?」という否定の言葉が子の自信喪失を招く。子供の世界に入って同じ体験をし、信頼を築くことから始めよう。うつ・ひきこもり・ゲーム依存等の将来のつまずきを回避する“個性の認め方・育て方”。
はじめに
Part1
思春期のSOS
子どもの自己肯定感を高めれば、将来のつまずきを防げる
こんなことありませんか?(子ども編)
発達障害の特性による問題がストレスとなり、心身に現れる
こんなことしていませんか?(大人編)
「ダメ」「どうしてできないの」否定の言葉が子どもを追い詰める
二次障害のメカニズム
成長とともに生きづらさが増え、自己肯定感を失い、うつ状態に至る
セオリー・オブ・マインド
思春期に「他人の考え」の存在に気づくため、苦しむようになる
二次障害の回避①
まず発達障害自体を理解し、起こりやすい問題を予測する
二次障害の回避②
「ボクはダメ」は赤信号。大人の助けで10代を乗り切る
ギフテッドと発達障害
早期に気づいて、適切な対応をすることで、得意分野で花開く可能性が大きい
Doctor’s VOICE
父親が「2E」であることも多い。ギフテッドには家族の支援が必要
Part2
親子の信頼関係は築けている?
わが子の個性を認め、自己肯定感のベースをつくる
共同注意①
同じ世界を共有することが、親子関係の第一歩
共同注意②
子どもの視線を追いかけ、親から子どもの世界に入っていく
わが子の世界
同じ体験をすることで、子どものもつ豊かな世界を感じる
親子の信頼関係①
診断名だけで判断せず、目の前のわが子をちゃんと見る
親子の信頼関係②
過干渉・不干渉ではなく、助け舟を出しながら見守る
親子の信頼関係③
親の不安や焦りは悪影響。親自身の自己肯定感も高める
Doctor’s VOICE
発達障害のある子のきょうだいは大丈夫?
Part3
自己肯定感を育むための8つのサポート
子どもに夢をもたせ、得意分野で生きられるように育てる
サポート① 心構え
二次障害予防だけではない。社会を生き抜けるように手助けを
サポート① 解説
「普通がいちばん」から解放し、社会に踏み出す自信をもたせる
サポート② ルールづくり
ルーティンの時刻を固定し、家庭生活のルールをつくる
サポート② 解説
実行機能の弱さを生活ルールで補う
サポート③ 暴力の禁止
親が知らずにしている暴力を自覚する
サポート③ 解説
暴力を・当たり前・にせず、家庭を安心できる場にする
サポート④ ほめ方
ほめる基準をたくさん設けて、本人にわかるようにほめる
サポート④ 解説
ほめられることで達成感と効力感を得られる
サポート⑤ 手助けのしかた
本人の特性を理解し、上手に助け、よりよい方向に導く
サポート⑤ 解説
叱るのではなく、がんばりを認め、視野を広げる
サポート⑥ 興味の発見
いろいろな経験をさせ、興味を引き出すお膳立てをする
サポート⑥ 解説
役に立つかどうかは脇に置き、広い度量で見守り続ける
サポート⑦ 思考力の育成
本、映画などの文化資本に触れさせ、思考力の基礎をつくる
サポート⑦ 解説
成功談に触れて、夢をもつことを教える
サポート⑧ メンターづくり
親の理解を超えるときは、知識・経験のある大人に任せる
サポート⑧ 解説
先を見通し、前に進むために、その道の先輩を目標にする
Doctor’s VOICE
父親の教育参加は一歩引いておおらかに構える84
Part4
親の余裕が大切
支援機関を利用し、サポートを受けながら子育てする
支援機関
福祉サービスを利用し、親の負担を軽減する
困ったときに頼りたい!
発達障害のある子と家族を支援する機関
学校との交渉
子どもへの対応のしかたを、先生と打ち合わせ、共有する
医療機関との連携
専門的な支援を受けることで、二次障害を予防する
Doctor’s VOICE
仲間外れ、SNS経由の性被害……
思春期の女の子へのケア
おわりに
参考資料